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時差の問題を徹底解説!

こんにちは!塾ISOROKU室長の石田です。
中間テストが間近に迫ってきました!
生徒のみなさん、テスト勉強は順調ですか?

つい先日、生徒からこんな質問がありました。
「先生!時差の問題が分からへん!」
中学2年生の地理で習う時差の問題。高校入試でも度々目にします。
社会なのに計算があるため、苦手だと感じている生徒も多いのではないでしょうか?

というわけで本日は時差問題について基本問題から応用問題まで解説したいと思います!

□時差問題で重要な知識

まず初めに、時差問題を解く上で知っておくべき知識を以下に挙げます。

①本初子午線
②日付変更線
③1時間で生じる経度のズレ
④日本の経度

上記の言葉の理解は大丈夫ですか?
教科書などで確認したら下の()を埋めてみましょう!

□例題1

(  )に入る言葉を埋めてみましょう。(4)は東経または西経を選びましょう。

(1)(      )はイギリスのロンドンにあるグリニッジ天文台を通る経度0度の線である。

(2)本初子午線のおおよそ反対にある線を(     )という。

(3)地球は1日(24時間)に1周(360度)自転をするので、1時間では(   度)動く。そのため、(   度)の経線のずれで1時間の時差が生まれる。

(4)日本の経度は(東経・西経)(    )度である。

解答

(1)本初子午線(2)日付変更線(3)15度(4)東経135度

□東経と西経の考え方

続いては、東経と西経の考え方です。
先程の知識から、経度が15度ズレると時差が1時間あることが分かったので、
それぞれの位置からどれくらい経度がズレているのかを考えましょう。
地図を見てみましょう。

ロンドンと日本の経度のズレは、ロンドンが経度0度、日本が東経135度なので、
135度ズレていることが分かります。
その他にもインド(東経75度)と日本(東経135度)の経度のズレは
135ー75=60となるため、60度ズレていることが分かります。
では日本とニューヨークの経度のずれはどうでしょう?
日本は東経135度でニューヨークは西経75度に位置します。

「135-75で60度だ!」

と考える生徒が多いですが、世界的な基準はあくまでもイギリスのロンドンです。
ロンドンから見て東に135度進んだ先に日本があり、
ロンドンから見て西に75度進んだ先にあるのがニューヨークです。
よって日本とニューヨークの経度の差は135+75で210度となるわけです。
このように、東経の国と西経の国の経度のズレを考える際は
ロンドンを挟んでどの程度ズレているのかを考えなければならない訳です。

これが、学校でよく教えられる、
「東経と東経は引き算!」「東経と西経は足し算!」の正体です。
ただ言葉通りに行った計算が合っていたからといって分かった気にならず、なぜそうなるのかを理解しながら進んでいきましょうね。
それでは例題に進みましょう。

□例題2

(1)日本(東経135度)とロンドン(経度0度)との時差を求めなさい。

(2)日本(東経135度)とシンガポール(東経105度)との時差を求めなさい。

(3)日本(東経135度)とニューヨーク(西経75度)との時差を求めなさい。

解答

(1)135-0=135
135÷15=9
   9時間

(2)135-105=30
   30÷15=2
   2時間

(3)135+75=210
   210÷15=14
   14時間

□現地時間を考える問題

次は実際に現地時間を考えてみましょう。
そのためには日本とはどういう位置にある国なのかを知る必要があります。

日本はその昔、「日出る国」と呼ばれていました。
太陽は東から昇って西に沈みます。世界基準ロンドンから見て日本は極東(東経135度)に位置します。
つまり、ロンドンからみると日本はとても日の出が早かった(1日の始まりが早かった)ということなのです。
世界的にはキリバス共和国という国が日付変更線を東に見る形でほぼ真横にあり、世界で最も最初に一日を迎える国として有名です(上の地図)。

つまり、日本(東経135度)より西側にあるすべての国は日本より時間が遅れているということです。
日本って一日の始まりがとても早い部類の国なんだと覚えておくと良いかもしれませんね。
以上のことをふまえて例題を確認しましょう。

□例題3

(1)日本は現在5月8日午前10時です。ロンドン(経度0度)は何月何日の何時ですか?

(2)日本は現在5月8日午前10時です。シンガポール(東経105度)は何月何日の何時ですか?

(3)日本は現在5月8日午前10時です。ニューヨーク(西経75度)は何月何日の何時ですか?

(4)日本は現在5月8日午前10時です。キャンベラ(東経150度)は何月何日の何時ですか?

解答

(1)ロンドンとの時差は9時間で日本の方が進んでいるため、ロンドンは5月8日午前1時

(2)シンガポールとの時差は2時間で日本の方が進んでいるため、シンガポールは5月8日午前8時

(3)ニューヨークとの時差は14時間で日本の方が進んでいるため、ニューヨークは5月7日午後8時←計算ミスに注意!

(4)キャンベラとの時差は1時間でキャンベラの方が進んでいるため、キャンベラは5月8日午前11時

□実践問題

(1)10月10日午後4時にA君はロンドン(経度0度)から日本(東経135度)へ旅行へ行きます。日本への飛行時間は14時間です。
   A君が日本に着いた時、現地は何月何日の何時でしょう?

(2)5月9日午前7時にB君は日本(東経135度)からニューヨーク(西経75度)へ旅行へ行きます。ニューヨークへの飛行時間は13時間です。
   B君がニューヨークに着いた時、現地は何月何日の何時でしょう?

解答

(1)10月11日午後3時

日本とロンドンとの時差は9時間です。
A君の出発時点で日本はロンドンより9時間進んでいるため出発時の日本時間は10月11日午前1時となります。
そこから、フライトが14時間あるため14時間足します。
よって、到着したときの日本時間は10月11日午後3時となります。
(別解:9時間+14時間で23時間後を求めると10月11日午後3時となる)

(2)5月9日午前6時

日本とニューヨークとの時差は14時間です。
B君の出発時点でニューヨークは日本より14時間遅れているため
出発時のニューヨーク時間は5月8日午後5時となります。
そこから、フライトが13時間あるため13時間足します。
よって、到着した時のニューヨーク時間は5月9日午前6時となります。
(別解:ー14時間+13時間で1時間前を求めると5月9日午前6時となる)

最後に

この記事を読んでくださった方の中には、「テスト勉強のやり方がわからない」「計画が立てられない」などたくさんのお悩みを抱えている生徒のみなさん、保護者の方がおられるのではないでしょうか?

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