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水は氷になると体積は増える?減る?

こんにちは!

塾ISOROKU室長の石田です。

先日、中学生の生徒からこんな質問がありました。

「水が氷になるとなぜ、体積が増えるんですか?」

本日はこの疑問についてお答えします!

物質の状態変化

水は通常、液体ですが、沸騰させると水蒸気という気体の状態になり、冷凍庫に入れていると氷という固体の状態に変化します。このように物質の状態には液体・気体・固体という3つの状態があり、これを「物質の三態」といいます。

また、温度によって物質の状態が固体⇄液体⇄気体へと変わることを、状態変化と言います。
これは、あくまで物質の状態が変化するだけで、別の物質に変わるわけではなく、状態変化の前後で質量の変化もありません。

状態変化で変化する体積

状態変化では物質自体や質量が変化することはありませんが、変化するものもあります。
それは体積です(体積に伴って密度も変化します)。

一般的に物質は液体から気体に状態変化する際、体積は大きくなり、液体から固体に変化する際、体積は小さくなります。

しかし、例外的に、水は液体から気体に変化する際と同様に液体から固体に変化する際も、体積が大きくなります。

なぜ水が氷になると体積が増えるのか

生徒の質問はこうでした。

「液体から固体に変化するときは体積が小さくなるけど、例外的に水だけは固体になった時に体積が大きくなるって教科書に書いてあったんだけど、なんで?」

すごく良い質問だと思います。
勉強において例外はつきものですが、ただ例外を覚えるだけではなく、なぜそれが例外として扱われているのか、そこに疑問を抱ける感性は大切です。

実はこの現象は高校化学で詳しく学ぶ内容になります。

水は化学式で表すとH2Oというのは有名です。
これは水素原子2個と酸素原子1個が結びついた分子という意味です。

物質はその状態によって分子の動き回り方が変化し、これが体積の増減に影響を与えているのですが、
水もその例外ではなく液体や気体の場合、水分子が動き回っています。

物質は固体になると分子がほとんど動かなくなって体積が減少するのですが、水の場合、動かなくなった水分子同士は互いに水素結合を引き起こします。
この水素結合は間に隙間を作りながら結合するため、この隙間が体積の増加につながっているわけです。

もし仮に氷も他の物質同様に水の状態より体積が小さくなれば、氷が水に浮かぶことはありません。

理科の視点を持ってみると、日常の何気ない現象も勉強と結びついているのだなと実感できると思います。
もし今度、コップの中で浮いている氷を見た時は、ふとこのことを思い出してみてください!^^

最後に

塾ISOROKUは阪急水無瀬駅から徒歩3分のところにある、自習室完備型の学習塾です。
自習室ではさまざまな疑問、質問を解決できる講師が常に待機しています。
ご興味のある方は、ぜひISOROKUの体験へ足をお運びください!^^